サステナビリティからリジェネレーションへ
「リジェネレーション/リジェネラティブ」という言葉が、サステナビリティ界隈で広まっています。基本的には、「再生」と訳されています。まず、土壌を再生させ、より多くの炭素を隔離するリジェネラティブ農業が広まっています。パタゴニアのビール作りなどが(サステナビリティ界隈では)有名...
「リジェネレーション/リジェネラティブ」という言葉が、サステナビリティ界隈で広まっています。基本的には、「再生」と訳されています。まず、土壌を再生させ、より多くの炭素を隔離するリジェネラティブ農業が広まっています。パタゴニアのビール作りなどが(サステナビリティ界隈では)有名...
最近、「信越化学が植物肉素材に参入」と報道されました。食肉生産の環境負荷の高さや、動物福祉や健康への配慮などの観点から、人口が増える中、現在の形で食肉供給を増大させ続けることは困難です。そのため、植物肉・代替肉は、成長が確実な有望市場と考えられています。...
「ブルーカーボン」という考え方があります。海藻や植物プランクトンが、大気中からCO2を取り入れることで、海洋生態系に固定する炭素のことです。2009年に国連環境計画(UNEP)が命名しました。年間2.5億トン程度のCO2がブルーカーボンとして海洋に吸収されているとされます。...
昨年8月19日、ビジネス・ラウンドテーブル(BR)は、米国の主要企業が名を連ねる財界ロビー団体であるビジネス・ラウンドテーブルが、株主資本主義からステークホルダー資本主義への転換を宣言する声明を発表しました。株主至上主義の考えが根強い米国の主要企業の経営者たちが、株主至上主...
セールスフォースCEOマーク・ベニオフ氏らの著書「トレイルブレイザー(開拓者)」を読みました。セールスフォースは、クラウドビジネスを開拓し、CRMのトップ企業となっています。一方で、ステークホルダーや社会に価値を生み出すという観点の開拓者でもあります。...
サステナビリティの世界では、企業、投資家、NGO等のマルチステークホルダーによる様々なイニシアチブが生まれています。その背景には、サステナビリティ課題解決のためのビジネス環境を整備するには、1社だけでは不可能で、マルチステークホルダーによるイニシアチブが有効であることが、証...
衣食住は、我々の生活に欠かせないものであり、それゆえ、サステナビリティの観点からは、重要です。人口が増えれば需要が増えるものであり、生活が豊かになれば消費が増え、環境負荷も大きくなります。 そうした中、「衣」については、エシカルファッション、サステナブルファッションなどが注...
先日、サントリーMONOZUKURIエキスパート、東洋紡、レンゴー、東洋製罐グループホールディングス、J&T環境、アサヒグループホールディングス、岩谷産業、大日本印刷、凸版印刷、フジシール、北海製罐、吉野工業所の12社が、使用済みプラスチックの再資源化に取組む新会社「アール...
世界的に、脱炭素あるいはサステナビリティに向けて大きく企業の業態を変革する企業が増えています。小さな機械メーカーから世界最大の風力発電機メーカーになったヴェスタス、廃棄物処理企業から廃棄物を資源として価値を創出する企業に生まれ変わったウェイスト・マネジメント、鉱物を採掘・精...
サステナビリティ業界では、新型コロナウイルスのパンデミックを受けて、生物多様性の重要性が再認識されています。人間活動による生態系の破壊が野生生物と人との距離を縮め、それが感染症の原因であると考えられるからです。 DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー2020年8月号の...
ジョニー。ウォーカー、I.W.ハーパー、ギネスなど、幅広いブランドを有する酒類大手英ディアジオは、サステナビリティの取り組みにも積極的です。新型コロナ禍においても、3月にいち早く、世界の医療機関や地域コミュニティ向け手指消毒剤製造のため、アルコールを寄付しています。...
ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン(USLP)は、企業のサステナビリティビジョンの金字塔です。2010年に2020年までのビジョンとして、「すこやかな暮らし」「環境」「経済発展」の3つの重点課題のもと、50以上の具体的な定量目標を掲げ、毎年進捗を報告してきました。ユ...
以前、SDGsの段階論として、コミュニケーションや啓発を中心とするSDGs1.0、一部で新たな取り組みを始めるSDGs2.0、組織の在り方自体を変えるSDGs3.0、マルチステークホルダーでの取り組みを進める(大きく言えば、社会の在り方自体を変える)SDGs4.0と、SDG...
パーパスは、サステナビリティ経営の文脈を超えて、すっかり経営用語として定着しました。日本企業でもパーパスを掲げる企業は増えています。しかし、企業名を伏せてもその企業のパーパスが明らかである「自社ならではの価値を物語っている」パーパスは少ないように思います。そのため、戦略を明...
レストランガイドで有名なミシュランガイドは、タイヤメーカーのミシュラン社が発行しています。何故、タイヤメーカーがレストランガイドを発行しているのか?CSVの観点で言えば、もともとは、本業であるタイヤが売れるようにするビジネス環境を整備するために発行されました。...
「持続可能性を追求することは、持続可能である。」何を言っているのか分からないかも知れませんが、良いことを追求することは、持続可能であるという趣旨です。持続可能性やサステナビリティは、企業経営の文脈では、(持続可能な社会の発展に向けた)社会価値の創造を追求するといったニュアン...
以前、「ラベルでは、SDGsに貢献したことにはならない!」と書きました。SDGsのロゴを自社の既存の活動に紐づけて、「こんな貢献をしています」とアピールするだけで、何ら新しいことに取り組まなければ、TransformationによるSDGs実現に貢献することにはなりません。...
社会価値と企業価値の拡大を両立するCSVの主要パターンの1つに「需要創造のCSV」があります。需要創造のCSVの分かりやすい事例としては、ユニリーバの手洗い促進キャンペーンによる衛生環境の改善と石鹸の販売拡大の両立があります。...
CSV推進の本家とも言えるFSGが最近「パーパス・プレイブック」を発行しました。企業は単なる経済成長の機関ではないという認識が広がり、利益や雇用を超える社会的存在意義が問われ、パーパスが重視されています。「パーパス・プレイブック」は、社会的価値と企業の利益・成長を両立させる...
新型コロナウイルスによる自制的活動がいつまで続くのか、どのような形で続ける必要があるのか、ワクチンや治療薬が普及するのはいつになるのか、経済は果たして元通りになるのか、多くの人が不安に思っているでしょう。こうした先の見えない状況において、どのような心構えが必要なのか、ビジョ...