パーパスを実践する組織とは?
パーパスは、サステナビリティ経営の文脈を超えて、すっかり経営用語として定着しました。日本企業でもパーパスを掲げる企業は増えています。しかし、企業名を伏せてもその企業のパーパスが明らかである「自社ならではの価値を物語っている」パーパスは少ないように思います。そのため、戦略を明...
パーパスは、サステナビリティ経営の文脈を超えて、すっかり経営用語として定着しました。日本企業でもパーパスを掲げる企業は増えています。しかし、企業名を伏せてもその企業のパーパスが明らかである「自社ならではの価値を物語っている」パーパスは少ないように思います。そのため、戦略を明...
レストランガイドで有名なミシュランガイドは、タイヤメーカーのミシュラン社が発行しています。何故、タイヤメーカーがレストランガイドを発行しているのか?CSVの観点で言えば、もともとは、本業であるタイヤが売れるようにするビジネス環境を整備するために発行されました。...
「持続可能性を追求することは、持続可能である。」何を言っているのか分からないかも知れませんが、良いことを追求することは、持続可能であるという趣旨です。持続可能性やサステナビリティは、企業経営の文脈では、(持続可能な社会の発展に向けた)社会価値の創造を追求するといったニュアン...
以前、「ラベルでは、SDGsに貢献したことにはならない!」と書きました。SDGsのロゴを自社の既存の活動に紐づけて、「こんな貢献をしています」とアピールするだけで、何ら新しいことに取り組まなければ、TransformationによるSDGs実現に貢献することにはなりません。...
社会価値と企業価値の拡大を両立するCSVの主要パターンの1つに「需要創造のCSV」があります。需要創造のCSVの分かりやすい事例としては、ユニリーバの手洗い促進キャンペーンによる衛生環境の改善と石鹸の販売拡大の両立があります。...
CSV推進の本家とも言えるFSGが最近「パーパス・プレイブック」を発行しました。企業は単なる経済成長の機関ではないという認識が広がり、利益や雇用を超える社会的存在意義が問われ、パーパスが重視されています。「パーパス・プレイブック」は、社会的価値と企業の利益・成長を両立させる...
新型コロナウイルスによる自制的活動がいつまで続くのか、どのような形で続ける必要があるのか、ワクチンや治療薬が普及するのはいつになるのか、経済は果たして元通りになるのか、多くの人が不安に思っているでしょう。こうした先の見えない状況において、どのような心構えが必要なのか、ビジョ...
新型コロナウイルスが猛威を振るう中、どう立ち振る舞うかが、自社の掲げるパーパスが本物であるかを測る試金石となっています。パーパスが根付いている企業は、社員を守ることを前提としつつ、自社の強みを活かした衛生用品・医療機器の提供、サプライチェーン支援などを迅速に行っています。そ...
新型コロナウイルスに企業がどう対応するか、問われています。サステナビリティ業界でも、企業が新型コロナウイルスにどう対応すべきか、新型コロナウイルス後の世界がどうなるのかについて、様々な議論がなされています。今回は、CSV論文のマイケル・ポーター氏との共著者であるマーク・クラ...
3月20日のブログ「クリステンセンとサステナビリティ」では、「イノベーションのジレンマ」について書きましたが、サステナビリティ×イノベーションでもう一つ重要なコンセプトとして、世界で大きな影響力を持つビジネス思想家の一人ビジャイ・ゴビンダラジャン氏が提唱する「リバース・イノ...
ドラッカーの後継者とも言われるジム・コリンズのビジョナリー・カンパニーシリーズは、経営書として特に人気・評価の高いものですが、サステナビリティ推進の観点でも優れた示唆をいくつも与えてくれます。これまで4つのシリーズ書籍が刊行されており、最初の「ビジョナリー・カンパニー① 時...
新型コロナウイルスの感染の広がりが止まりません。企業はこうした大きな社会的問題に対し、どう貢献できるかという視点を常に持つ必要があります。その際のキークエスチョンは、「自社の強みを如何に活用できるか?」です。また、製品・サービス、バリューチェーン、クラスターといったCSVの...
今年1月にクレイトン・クリステンセン氏が亡くなりました。イノベーションのジレンマなどの優れた洞察に基づく研究は、時代を超えて語り継がれるでしょう。また、クリステンセン氏は、人格者として、多くの人々の生き方に影響を与えています。...
新型コロナウィルスに対し、企業はリスク対策の観点からの取組みを進めていますが、まだ能動的にこの問題の解決に貢献しようという動きは少ないようです。しかし、企業はこうした大きな社会的問題に対し、どう貢献できるかという視点を常に持つ必要があります。...
マーケティングの大家フィリップ・コトラーは、企業がマーケティングを通じて社会価値を創造するためのコンセプトを提唱しています。その一つは、「社会的責任のマーケティング」で、社会貢献活動にマーケティングを応用するコンセプトを示しています。具体的には、コーズ・プロモーション、コー...
マイケル・ポーターは、CSVの生みの親とされています。CSVは、サステナビリティ経営を推進する上で、極めて重要な考え方で、製品・サービス、バリューチェーン、クラスターという3つのレベルで、社会価値と企業価値の両立を目指す戦略フレームワークです。このうち、バリューチェーンとク...
企業がサステナビリティを経営に統合するには、当然ながら経営理論が役立ちます。これから、経営理論とサステナビリティの関係、経営理論をサステナビリティの推進にどう生かすかなど、随時述べていきたいと思います。今回は、経営学者の中でもサステナビリティと親和性の高いドラッカーの経営思...
今月号(2020.3)のDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(DHBR)に、「パーパスを戦略に実装する方法」という論文が掲載されています。過去5年にわたり年30%以上の成長を続ける米国、欧州、インド企業の調査結果から、パーパスが成長の主要ドライバーが明らかとなりまし...
今月号(2020.3)のDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(DHBR)に、「口先だけのグリーンコンシューマーを動かす方法」という論文が掲載されています。環境に優しいサービスが好ましいと回答する消費者は65%だが、実際に購入するのは26%だけという事実を踏まえ、この...
日本のビジネスパーソンは、「三方よし」が好きです。「三方よし」は、「売り手よし、買い手よし、世間よし」という、近世から明治期に活躍した近江商人の経営理念です。CSRやSDGs、マルチステークホルダー経営が話題になると、「日本企業は、三方よしの精神を昔から持っている」という話...