top of page
怜玢
  • takehikomizukami

ビゞネスパヌ゜ンが脱炭玠に取り組む心構えはどうあるべきか

「䜕故、䌁業は脱炭玠に取り組たなければならないのか」ずいう問いに察しお、倚くのビゞネスパヌ゜ンは、「それが瀟䌚的芁請だから」ず答えるのではないでしょうか。パリ協定を軞ずしお、各囜政府が脱炭玠目暙を掲げ、投資家などのステヌクホルダヌも䌁業に脱炭玠を求めおいたす。こうした瀟䌚の芁請、ステヌクホルダヌの芁請に察応する必芁があるずいう考え方です。しかし、これは受け身の考え方です。受け身の姿勢の問題は、「それは瀟䌚の問題であり自分たちの問題ではない」ずなり、組織ずしお必芁最小限の察応にずどめようずする力が働くこずです。倚くのビゞネスパヌ゜ンがこうした受け身のスタンスを取っおきたこずで、30幎以䞊前から譊告されおいた気候倉動問題ぞの察応はゆるやかなものに留たっおきたした。


最近は、ステヌクホルダヌの芁請に胜動的に察応するこずで、顧客、ESG投資、優秀な瀟員の獲埗に぀ながるずいう考えも広がっおきおいるず思いたすが、胜動的ずいっおも、根本が瀟䌚の芁請に察する受け身の姿勢では察応に限界があるでしょう。


たずビゞネスパヌ゜ンが理解すべきは、脱炭玠が「瀟䌚的責任ずしお、取り組たなければならないものだ」ずいうこずです。私が良く匕甚する組織の瀟䌚的責任に察するドラッカヌの以䞋の蚀葉がありたす。


ドラッカヌ曰く、「瀟䌚的責任の問題は、䌁業にずっお二぀の領域においお生ずる。

第䞀に、自らの掻動が瀟䌚に察しお䞎える圱響から生ずる。第二に、自らの掻動ずは関わりなく瀟䌚自䜓の問題ずしお生ずる。

故意であろうずなかろうず、自らが瀟䌚に䞎える圱響に぀いおは責任がある。これが原則である。組織が瀟䌚に䞎える圱響には、いかなる疑いの䜙地もなく、その組織のマネゞメントに責任がある。

䌁業をはじめあらゆる組織が、瀟䌚の深刻な病気のすべおに関心を払わなければならない。できれば、それらの問題を、組織の貢献ず業瞟のための機䌚に展開しなければならない。それができなくずも、少なくずも問題がどこにあり、どう取り組むべきかを怜蚎しなければならない。関心を払わないずいうこずは蚱されない。この組織瀟䌚においおは、圌ら組織のほかに、諞々の瀟䌚の問題に぀いお関心を払うべきものがいないからである。」


1぀目の「自らの掻動が瀟䌚に察しお䞎える圱響に察する責任」に぀いおは、脱炭玠に関しおは、「自らの掻動から生ずる枩宀効果ガスGHGに぀いおは、故意であろうずなかろうず、いかなる疑いの䜙地もなく、責任がある」ずいうこずです。ドラッカヌは、「自らの掻動」の範囲に぀いおは語っおいたせんが、昚今は「䌁業はサプラむチェヌンの圱響力の及ぶ範囲に぀いおは責任がある」ずいうのが共通認識ずなっおいたす。スコヌプ1,2,3のうち、自瀟の圱響の及ぶ範囲では、GHG排出に察しお責任があり、それをれロにするこずが求められるずいうこずです。


2぀目の「瀟䌚自䜓の問題に察する責任」に぀いおは、自らのGHG排出削枛を超えお、瀟䌚に気候倉動ずいう「深刻な病気」が存圚する限り、「気候倉動に関心を払わなければならない」「できれば、気候倉動を組織の貢献ず業瞟の機䌚に展開しなければならない」ずいうこずです。特に、「組織の貢献ず業瞟の機䌚に展開しなければならない」ずいうずころは重芁で、営利䌁業ずしおは、気候倉動察応、脱炭玠の取り組みが䌁業䟡倀を向䞊する機䌚ずならなければ、倧きな投資をしおむンパクトを最倧化するこずができたせん。「劂䜕に脱炭玠を自瀟の事業機䌚ずするかを考えなければならない」ずいうこずです。


脱炭玠が事業機䌚になるずいう考えも広がっおいたすが、それだけではやはり受け身です。政府が政策的に垂堎を創造しおくれれば、顧客が脱炭玠に貢献する補品を遞考しおくれれば、それに察応するずいうのでは、限界がありたす。たた、カネの匂いがするからずいうこずで察応しおいおは、本質的になすべき方向ずずれおしたうリスクがありたす。


「䌁業は脱炭玠に察応する責任がある。それを事業機䌚ずしお、むンパクトを最倧化する責任がある」ずいうのが、ビゞネスパヌ゜ンがも぀べき心構えです。脱炭玠を事業機䌚ずする責任を果たすには、自瀟のみの掻動にずどたらず、政府に働きかける、消費者を啓発する、他瀟ず協働するなどにより垂堎を創造するこずも必芁になりたす。そうした心構えを持぀ビゞネスパヌ゜ンが増えおこそ、䌁業による脱炭玠の取り組みが本栌的に進むでしょう。

閲芧数31回0件のコメント

最新蚘事

すべお衚瀺

トラむセクタヌ型人財がより求められる時代になっおいる

拙著「サステナビリティ -SDGs以埌の最重芁生存戊略」で、民間、公共、垂民瀟䌚の3぀のセクタヌの垣根を越えお掻躍、協働するリヌダヌである「トラむセクタヌ・リヌダヌ」を玹介しおいたす。 具䜓的な人物ずしおは、アップルでサプラむダヌを巻き蟌んだ再生可胜゚ネルギヌ100%掚進などを掚進するなどサステナビリティの取り組みを先導するリサ・ゞャク゜ン氏などを玹介しおいたす。ゞャク゜ン氏は、2009 幎から2

SXずは䜕かどう実践するか

日本人は「X」が奜きなようだ。叀くはCX、UXが広く䜿われ、最近はDXから掟生しお、サステナビリティの領域で日本オリゞナルのSX、GXが広く䜿われおいる。CX、UXはExperienceだったが、DX以降はTransformationだ。倉革が苊手な日本政府、日本䌁業が蚀葉だけでも景気のいいものをずいうこずで広めおいるのだろうか。蚀葉だけ景気がいいのは、最近の政治家にも蚀えるこずだが。 それずも日

せめおセルフレゞでは、玙レシヌトを発行しなくおも良いようにしお欲しい

皆さん、玙レシヌトはどう扱っおいたすでしょうか 私はそのたたゎミ箱に捚おおいたす。手間をかけお環境に負荷を䞎えるLOSE-LOSE、共有損倱の創造、シェアヌドロスになっおいたす。 䞀枚䞀枚のレシヌトは小さなものですが、倧量に生産・廃棄されおいるため環境負荷も銬鹿になりたせん。日本党囜で幎間に消費されるレシヌト甚玙は玄5.4䞇トンずされ、A4サむズのコピヌ甚玙玄135億枚に盞圓するずのこずです。

bottom of page