top of page

サステナビリティ経営の基本としてのアウトサイドイン

  • takehikomizukami
  • 2020年11月28日
  • 読了時間: 2分

サステナビリティの世界では、「アウトサイドイン」という言葉が、2つの意味で使われています。SDGコンパスでは、企業がSDDsの取り組みに関する目標を設定するにあたり、グローバルの要請、社会ニーズに則した目標を設定する意味で「アウトサイド・イン」が使われています。パリ協定に整合した2050年までにネットゼロを目指すといったCO2削減目標を設定するイメージです。


一方、CSVのフレームワークでは、企業活動と社会・環境課題の相互影響関係において、企業活動が社会・環境に及ぼす影響を「インサイドアウト」、社会・環境が企業活動に及ぼす影響を「アウトサイドイン」としています。


SDGコンパスで言うアウトサイドインももちろん重要なのですが、外部環境の影響としてのアウトサイトインは、サステナビリティ経営に欠かせない考え方です。社会・環境課題やそれを巡る政府、投資家、NGOその他のステークホルダーの動きが、どう自社事業に影響を及ぼすかを把握し、戦略に組み込むことは、ESGの時代には、企業経営の基本となっています。


企業が外部環境に及ぼす作用としてのインサイドアウトが大きければ、反作用としてのアウトサイトインも大きいので、これらは一体的に考えるものでしょう。マテリアリティ分析などでは、インサイドアウト/アウトサイドインを様々な社会・環境課題に関して体系的に評価することで、各課題の経営上の意味合いを理解したうえで、重要課題を特定します。


マテリアリティ特定にあたっては、インサイドアウト/アウトサイドインを定量化して他社と比較するといったことも重要ですし、外部ステークホルダーや専門家との対話を通じて気づきを得ることも重要です。また、自社の強みやビジネスモデルに照らして評価することも重要です。


2050年ネットゼロに向けた動きなど、政策やステークホルダーの動向が激しくなっている今は、改めてアウトサイトインの視点での様々な課題や動向の経営への影響を精査すべきときでしょう。

 
 
 

最新記事

すべて表示
サステナビリティとサステナビリティ経営の変遷。1990年代の環境経営、2000年代のCSR経営、2010年代のESG経営を経て、反ESGの動きもある中2020年代のサステナビリティ経営はどう進化するか?

サステナビリティおよびサステナビリティ経営が歴史的にどう進化してきたか、改めておさらいする。 サステナビリティは経済成長の負の側面としての環境問題への対応からはじまった。1962年にはレイチェルカーソンが「沈黙の春」で化学物質の汚染問題を提起している。日本でも1950年代後半から1970年代の高度経済成長期において、工場などから発生した有害物質によって公害病が引き起こされた。WWFやグリーンピース

 
 
 
「生産性と人間性をどう両立するか」「成功できるかではなく、役に立てるかを人生の軸とせよ」サステナビリティ経営や生き方に重要な示唆を与えるP.F.ドラッカーとジム・コリンズの対話

経営にサステナビリティを統合するうえでの理論的支柱となっている代表的経営思想家として、P.F.ドラッカー、ジム・コリンズがあげられる。 ドラッカーは、 「マネジメントには、自らの組織をして社会に貢献させる上で三つの役割がある。①自らの組織に特有の使命を果たす、②仕事を通じて働く人たちを生かす、③自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献することだ」 というサステナビリティ経営

 
 
 
サステナビリティリーダーは2026年に何をすべきか?

2025年の初頭、チーフ・サステナビリティ・オフィサー(CSO)に主な役割を尋ねた場合、「変革を推進し続け、経営陣の理解を得て、サステナビリティを企業経営に統合するためのビジネスケースを構築すること」だった。今後の数年間は、こうした路線が維持される見通しだった。 この見通しは正しく、企業によるサステナビリティへの取り組みは、金融・政治・社会面で大きな逆風に見舞われながらも、ほぼ変わらない水準を維持

 
 
 

コメント


Copyright(c) 2019 Takehiko Mizukami All Rights Reserved.

bottom of page