top of page

世界のパーパスと企業のパーパスは、結びついているべき

  • takehikomizukami
  • 2022年11月12日
  • 読了時間: 2分

企業経営において、「パーパス」が注目されています。職業や企業の選択において、「パーパス」を重視するミレニアル世代やZ世代を惹きつけ、能力を発揮してもらうためには、共感できるパーパスを掲げることが必要です。


また、SDGsの広がりなど、世界がサステナビリティを目指す潮流も、企業がパーパスを掲げる必要性が高まっている背景にあるでしょう。企業は、世界のサステナビリティに如何に貢献できるかが、問われています。


個人的には、企業がパーパスを掲げる場合、世界のパーパス、世界が目指すサステナビリティに貢献するものであるべきだと考えます。そのためには、世界が目指すサステナビリティとは、どのようなものか、理解・共有する必要があります。


SDGs/持続可能な開発のための2030アジェンダをベースに考えると、目指すべきサステナブルな世界とは、以下のようなものだと考えられます。


・誰一人取り残されない世界。すべての人が、貧困、飢餓から解放され、尊厳と平等の下に、持てる潜在能力を発揮できる世界

・地球が現在および将来世代の需要を支えられるように維持される世界。気候変動問題が解決され、自然資本が維持される世界

・人々が恐怖や暴力から解放された、平和で公正な世界


簡潔にすると、「すべての人々が平和と一定の豊かさのもと潜在能力を発揮でき、地球への負荷が再生可能な範囲に収まっている世界」という感じでしょうか。ドーナツ経済のイメージかと思います。


企業は、パーパスを考えるにあたり、こうした世界が目指す方向性に対し、どのように貢献できるかを考えるべきです。世界のパーパスとすべての企業のパーパスがつながれば、サステナブルな世界が創られるでしょう。

 
 
 

最新記事

すべて表示
ドラッカーの「5つの質問」で考える、サステナビリティ経営におけるステークホルダー・エンゲージメントのあり方

ドラッカーが開発した組織の自己評価ツールとして「5つの質問」がある。社会が組織で構成され、人々が必要とするもののほとんどが組織により提供される組織社会において、組織が正しい成果を上げるための思考を促す、シンプルですが非常に有効なツールだ。 ドラッカー曰く、「組織はすべて、人と社会をより良いものにするために存在する。すなわちミッションがある。目的があり、存在理由がある。」 正にそのとおりだ。組織と社

 
 
 
サステナビリティに関してもはや成り立たない5つの前提:グローバル目標や合意、ESG情報開示、ステークホルダー資本主義などはサステナビリティに向けた変革につながらない。

主なポイント: 多くの企業が依存してきたサステナビリティの前提条件は、気候変動対策を前進させるどころか、むしろ阻害している可能性がある。 それは、グローバル目標への依存や、市民がサステナビリティについて共通認識を持っているという前提が成り立たないからだ。 代わりに、サステナビリティの専門家は新たなアプローチに注力する必要がある。例えば、自らがコントロールできる領域に注力し、影響力を行使できない領域

 
 
 
「サステナビリティを適切に実践することで、収益性が21%向上する。」サステナビリティのビジネスケースに関する最新のレポート

サステナビリティのビジネスケースに関する議論は終わった。過去10年間の研究は、サステナビリティが優れた財務パフォーマンスにつながることを示している。 主なポイント: ・新たなデータによると、サステナビリティを適切に実践することで、収益性を21%向上させるなど、優れた財務実績につながることが示されている。 ・企業は顧客向けに価値提案を定義することが多いが、取締役会、経営幹部、事業部門リーダー向けには

 
 
 

コメント


Copyright(c) 2019 Takehiko Mizukami All Rights Reserved.

bottom of page