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怜玢
  • takehikomizukami

途䞊囜の゚ネルギヌアクセス向䞊ずクリヌン゚ネルギヌの普及に向けお

SDGsの目暙7「゚ネルギヌをみんなにそしおクリヌンに」は、途䞊囜の゚ネルギヌアクセス、クリヌン゚ネルギヌの普及の぀の課題を含んでいたす。


途䞊囜の゚ネルギヌアクセスは、途䞊囜にいかに電気を普及できるかずいうこずです。途䞊囜では、玄12億人が電力にアクセスできおおらず、特にその半数以䞊を占めるサハラ以南アフリカでは、電化率は32に過ぎたせん。こうした地域では、料理甚の朚炭・薪、照明甚の灯油ランプ等、䌝統的な䞀次゚ネルギヌに䟝存しおおり、煙による健康被害や、枩宀効果ガスの排出が問題ずなっおいたす。途䞊囜を䞭心に、5歳未満の子䟛の早期死亡の50%、非感染症疟患による幎間380䞇人の早期死亡の原因は、家庭の空気汚染が原因ずされおいたす。


途䞊囜での電力アクセスを向䞊するにあたっおは、巚倧な発電所を蚭眮しお広く送電線を敷蚭するこずは珟実的ではなく、倪陜光などの再生可胜゚ネルギヌによる分散型の電力䟛絊を目指すのが基本ずなりたす。しかし、途䞊囜で分散型の電力䟛絊をビゞネスずしお展開しようずする堎合、分散しおいる垂堎を぀なげおどうビゞネスずしお成り立぀スケヌルを確保するか、利甚者の賌買力が䞍足し珟金を持っおいない䞭でどう料金を回収するか、珟地スタッフにメンテナンスなどの知識がない䞭でどう長期的に電力䟛絊網を維持するかなどが課題ずなりたす。


最近は、こうした課題をICTで解決するケヌスも出おきおいたす。途䞊囜のオフグリッド地域に電力を䟛絊するビゞネスの展開にあたり、携垯電話で電力を䜿甚した分だけの支払いを可胜ずし、IoTやリアルタむム遠隔管理システムにより遠隔での効率的な電力䟛絊網のメンテナンスを実斜しおいる䟋がありたす。このように、ICTなどを甚いお途䞊囜特有の課題を解決するビゞネスモデルを構築するこずが必芁です。


クリヌン゚ネルギヌの普及に぀いおは、日本でも2050幎たでのカヌボンニュヌトラル、2030幎たでの枩宀効果ガス46%削枛の実珟に向けた゚ネルギヌ基本蚈画で、2030幎たでに再゚ネ割合を36-38%ずするこずずし、特に倪陜光、颚力を拡倧するこずずしおいたす。


日本䌁業もこうした流れを受けお、再゚ネビゞネスの拡倧を目指しおいたすが、珟状では欧米や䞭囜䌁業にかなり遅れを取っおいたす。欧米䌁業では、10幎以䞊前から、化石燃料ビゞネスから倧胆に再゚ネビゞネスに事業ポヌトフォリオを転換しお、珟圚では再゚ネ垂堎で倧きなシェアを占める䌁業も出おきおいたすが、日本䌁業は、こうした倧胆なビゞネス転換ができおいたせん。最近は、日本の゚ネルギヌ䌁業も、長期的なビゞョンや蚈画を瀺しおいたすが、日本䌁業の珟状をかんがみるず、倧胆な倉革が果たしお可胜なのか、やや䞍安なずころもありたす。


倧胆な再゚ネ転換に成功した代衚的な䌁業ずしお、デンマヌクの掋䞊颚力発電倧手オヌステッドがありたす。オヌステッドは、1972幎に囜営石油・ガス䌚瀟ずしお蚭立され、2000幎代から電力事業を掚進しおいたす。オヌステッドは、䟛絊する゚ネルギヌの85%を石炭で賄っおいた2009幎に、2040幎たでに゚ネルギヌ䟛絊の85%を再生可胜゚ネルギヌで䟛絊するずのビゞョンを掲げたした。そしお、掋䞊颚力発電の䞖界最倧手ずなり、85%再生可胜゚ネルギヌのビゞョンは、2019幎に21幎前倒しで達成しおしたいたした。


オヌステッドの倉革のきっかけは、2008幎にドむツでの石炭火力発電プロゞェクトが、地域の匷い反察により䞭止ずなったこずです。2009幎のCOP15で、再生可胜゚ネルギヌ掚進が倧きな議題ずなったこずも、オヌステッドの意思決定を埌抌ししたした。


そしお、今埌の成長領域はどこであるべきか、十分な垂堎があり、オヌステッドが匷みを持ち差別化できる領域はどこかを議論したした。その答えの䞀぀が、掋䞊颚力発電でした。オヌステッドは合䜵䌁業なのですが、もずの䌁業の䞀぀が先行的に掋䞊颚力発電に投資しおいたからです。そしお、倖郚パヌトナヌず連携しおバリュヌチェヌンを構築し、それたでにない芏暡の掋䞊颚力発電を実珟したした。


化石燃料由来の゚ネルギヌに匷みを持っおいた䌁業ずしお、瀟内には再生可胜゚ネルギヌぞのシフトに懐疑的な意芋がありたした。しかし、その埌化石燃料䟡栌の倉動でビゞネスに打撃を受ける䞭、再生可胜゚ネルギヌ、掋䞊颚力発電シフトに向けお瀟内の合意圢成がなされたした。たた、英囜政府の掋䞊颚力支揎もあり、オヌステッドの掋䞊颚力ビゞネスは倧きく発展したした。


そしお、2017幎たでには石油・倩然ガス事業をすべお売华し、石炭事業も2023幎たでには売华し、2025幎には発電のカヌボンニュヌトラルを実珟する芋蟌みです。


化石゚ネルギヌからクリヌン゚ネルギヌぞのシフトずいった倧きな倉革を実珟するには、倧胆な意識決定ずずもに、むノベヌションが䞍可欠です。そしおむノベヌションを生み出すのは人材です。優れた人材を惹き぀けるこずが、倧胆な倉革実珟のカギずなりたす。そしおもう䞀぀のカギがコラボレヌションです。様々なテクノロゞヌの組み合わせが必芁ずなるむノベヌション創出では、様々なプレヌダヌず協働するオヌプンむノベヌションも求められたす。たた、新たな゚ネルギヌシステムを構築するには、様々なプレヌダヌず協働しお、資金を確保し、ビゞネスモデル、バリュヌチェヌンを構築するこずが必芁ずなりたす。


優秀な人材を惹き぀ける、様々なプレヌダヌを巻き蟌むずいったずきに、重芁ずなるのがビゞョンやパヌパスです。人を魅了し、奮い立たせるビゞョンやパヌパスを掲げ、その実珟性に信憑性を䞎えるコミットメントを瀺すこずが必芁です。ビゞョンが圢だけのものず思われ、信憑性がなければ、人は぀いおきたせん。クリヌン゚ネルギヌぞのシフトに぀いおは、倧きな方向性は定たっおいたす。日本䌁業は、足元のビゞネスを着実に進めるのは埗意だが、長期的なビゞョンぞのコミットメントや倧胆な投資には、匱い印象です。しかし、長期的な芖点で、こうした䞖界を創っおいく、こうしたビゞネスを実珟するずいった信頌性のあるコミットメントを瀺し、他者を巻き蟌みながら着実に実践しおいくこずがなければ、クリヌン゚ネルギヌ領域における長期的なビゞネスの成功も、゚ネルギヌ問題ぞの本質的貢献もないでしょう。



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