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無形資産/非財務資本を評価し融資する制度がスタート。新しい制度が広く活用され、サステナビリティ経営を促進することに期待

takehikomizukami
5月28日
読了時間: 2分

先般、「企業価値担保権」制度が始まりました。事業の将来性や技術力といった目に見えない価値を担保に、銀行などの金融機関が企業に融資する制度です。事業の将来性や技術力といった目に見えない価値を担保に、銀行などの金融機関が企業に融資する制度です。


銀行が企業に融資する場合、土地や建物などの有形資産を担保として設定するのが主流ですが、今後は知的財産、ブランド、顧客基盤などの無形資産を含む事業全体を担保にする「企業価値担保権」が認められるようになります。これまで融資を受けにくかった新興企業の成長や中小企業の再生のための資金需要などに応えやすくなると期待されています。


この無形資産価値の向上は日本企業の課題となっています。1990年代くらいからのポスト産業資本主義社会では、企業の差別化の源泉は知識となり、知的資本やそれを生み出す人的資本の重要性が高まりました。


そのため近年では、企業価値の多くを無形資産が占めるようになり、米国企業(S&P500)では、1975年に17%だった企業価値に占める無形資産の割合が2005年には80%、2020年には90%となっています。一方で、日本企業の企業価値に占める無形資産の割合は、2020年でも32%で無形資産が評価されていません。


これからの時代はさらに新しい差別化の源泉が必要となります。1つは、オープンイノベーションやコレクティブ・インパクトなど、社外のステークホルダーとの協働を通じた新たな価値の創造です。社外のリソースを活用した価値創造には、幅広いステークホルダーとの信頼関係の構築、すなわち社会・関係資本の強化が不可欠となります。


また、経済成長の外部不経済として生物多様性、水資源などの減少が明らかとなる中、こうした自然資本を持続的に活用できることが企業の競争上重要となってきています。


企業には無形資産/非財務資本を強化・活用して企業価値を向上することが求められており、サステナビリティ経営の基本にもなっています。


新しい制度を活用するには、金融機関担当者の非財務資本の評価、サステナビリティ経営の知見が求められます。企業のほうでもサステナビリティ経営により非財務資本を強化・活用することが求められるようになります。


この制度がサステナビリティ経営を促進することになることを期待します。

 
 
 

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