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持続可能なデータセンターを構築するには何が必要か?エネルギーや水などの持続可能性に加えて、地域との丁寧なエンゲージメントが不可欠

  • takehikomizukami
  • 1 日前
  • 読了時間: 4分

世界的なAIブームの中でデータセンターへの投資が急増しています。AIインフラへの設備投資額は、早ければ2027年にも1兆ドルを突破する見通しで、これはルイジアナ購入以来、GDPに占める割合として米国史上最大のインフラ整備規模となります。すでに、石油・ガスの上流部門への年間投資額を上回っています。


しかし、大量のエネルギー、水を使用するデータセンターの持続可能性には懸念があります。TRELLISが主催する「サステナブルAIインフラフォーラム」で、ハイパースケーラー、電力会社、開発業者、金融関係者、認証機関、投資家、コミュニティ・エンゲージメントの専門家などが、「持続可能なデータセンターとはどのようなものか、そしてそれを大規模に実現するには何が必要なのか?」を議論しました。TRELLISの記事でその概要が紹介されています。


米国ではデータセンター建設への反対意見は過去1年間で急激に高まっており、超党派的な政治問題となっています。地域社会の反対により現在停滞しているプロジェクトの総額が約1,560億ドルに上り、6か月で2倍以上に膨れ上がっているとの指摘もあります。


エネルギー、水、土地―そして信頼


電力会社の担当者は、データセンターのエネルギーに関して、信頼性、手頃な価格、そしてカーボンフリーの3点の「バランスを取る」必要があり、信頼性が他の2つよりも優先されるとしています。


ある開発業者は、立地選定における地域密着の必要性について解説しました。敷地境界からの後退距離、盛土、造園、閉ループ冷却システム、そして地域フォーラムや土地所有者との関係構築といった、時間のかかる人的な取り組みが必要とのことです。


あるテクノロジー企業のサステナビリティ責任者は、自社ではデータセンターを建設していないが、調達においてサステナビリティ条件に紐づいた条項を含む契約条文を活用し、購買力を通じて変革を推進しているとのことです。


そしてデータセンターの持続可能性の問題について、4つの取り組みの考え方、事例が紹介されました。


あるデータセンター開発業者は、土地を「機会」として再定義し、テキサス州の歴史的なブラックランド・プレーリーにある、かつての放牧地で荒廃した土地を再生する計画を説明しました。その計画では、運転資金のごく一部を、炭素固定、水資源の確保、生物多様性の保全に充てるとしています。


ある投資家連合は、「ネット・ポジティブ」という概念を軸とした11項目のサステナビリティ基準を提示しました。これは、データセンターが単にカーボンニュートラルであるだけでなく、流域の再生や低所得コミュニティのエネルギー負担の軽減に貢献できるという考え方です。


石油・ガス・鉱業のバックグラウンドを持つ地域社会関与戦略家は、社会的受容性を得るための指針は、国連の「指導原則」やIFCの「パフォーマンス基準」にすでに存在すると主張しました。


また、ある気候変動投資家は、「データセンター・イノベーション・イニシアチブ」について説明しました。これは、Amazon、Google、Meta、Microsoftとのパートナーシップであり、脱炭素化技術を重複することなく共同で試験運用することを目的としています。


持続可能なデータセンターに向けた共通認識


セッションでは、難易度の高い目標、譲れない条件、最も重要な変化について議論がなされ以下の共通認識が提示されました。


妥協の余地のない、高い目標

・地域主体の取り組みと、地域利益協定に基づく早期かつ頻繁な地域社会の賛同

・クリーンエネルギー、水資源の保全

・共通の基準と透明性

・自己資金による取り組み


変えるべきこと

・電力網の近代化

・調達条件に持続可能性を取り入れる

・AIのメリットを実証し、明確に説明する

・信頼の再構築


目標については、「100%クリーンエネルギーまたは再生可能エネルギー」、「ゼロカーボン施設」、「自然と地域社会の両方に対するネット・ポジティブな影響」など、譲れない条件については、「透明性」、「建設前の地域社会の合意形成」、「害を与えないこと」など、変えるべき点については、「第三者による検証と公開ベンチマークを伴う基準」、「産業界と地域社会双方に向けた教育」、「規制・税制・土地利用規制を網羅する説明責任の枠組み」、「データセンターのライフサイクル全体にわたる移行計画」、「地方自治体や当局のための資金調達能力」などが提示されました。


しかし、「脱炭素化に関するメッセージは、ほとんどの受け入れ地域では全く共感を呼んでいない」、「太陽光発電を農地への脅威と見なす人々もいる」など、地域の理解については課題があるようです。地域との丁寧なエンゲージメントは不可欠のようです。


(参考)” What would it take to build a sustainable data center? A roomful of rivals tried to find out”, TRELLIS

 
 
 

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