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「京浜工業地帯の父」浅野総一郎は、サーキュラーエコノミーの先駆者でもあった

  • takehikomizukami
  • 2月22日
  • 読了時間: 3分

私の故郷である富山県氷見市出身の偉人として真っ先に名前があがるのは浅野総一郎です。明治維新から日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦という激動の時代に、この先日本にとって必要となる事業は何か考え、石炭、セメント、海運、造船などの事業を次々と立ち上げ、京浜工業地帯の礎を築き、「京浜工業地帯の父」と呼ばれています。


浅野総一郎は、「九転十起の人」とも呼ばれ、失敗してもくじけない、不屈の精神でも知られています。浅野総一郎はまた、「世の中には無用なモノはない」という精神も持っていました。総一郎は、「大根の切れ端でも漬物になる。この世で利用価値のないものはない。自分は廃棄物利用の天才だ」と言っていたそうです。今でいえばサーキュラーエコノミーにつながる考え方です。


浅野総一郎が事業家として飛躍するきっかけとなったのは、この精神にもとづく廃棄物の活用、石炭の営業先である横浜ガス局が処理に困っていたコークスの活用です。ガスを製造するために石炭を蒸し焼きにすると残骸としてコークスが大量に発生します。また石炭から出るガスを精製する際にはコールタールが残留物となります。横浜ガス局は、悪臭を放つコークスとコールタールの処分に困っていました。


浅野総一郎は、横浜ガス局に石炭を売るためにコークスとコールタールを引き取ることにしました。コークスについては、高い熱量がありセメント製造の燃料に使えることが分かりました。廃棄物だったコークスから価値を生み出したことは評判となり、渋沢栄一の耳のもはいりました。これが後のセメント事業参入、渋沢栄一から様々な事業で後ろ盾を得ることにつながりました。


コールタールについては、さび止めや防腐剤に使えることは分かりましたが、使用量は多くありませんでした。しかしその後コレラが流行したときに消毒用の石炭酸の原料として使いたいという話が出てきて、飛ぶように売れるようになりました。


廃棄物の利用に関しては、神奈川県知事から糞尿の処理について相談があったときに、公衆便所の設置を進言し、そこからの糞尿を農家に肥料として販売して利益を上げるということもありました。総一郎は「横浜を清潔にした男」としても有名になったそうです。


「世の中には無用なモノはない」という総一郎の精神は、氷見市でサーキュラーエコノミーを根付かせることに活かせそうです。


氷見でも、廃棄される魚の皮から生まれたフィッシュレザー、磯焼けの原因として駆除されるウニの有効活用、能登半島地震で解体された家の木材の再利用など、サーキュラーエコノミー、アップサイクルの取組みが進められています。


サーキュラーエコノミーは地方創生との相性が良い取組みです。浅野総一郎の精神を受けづいて、氷見ならではの海と山の資源を結び付けるようなサーキュラーエコノミーのあり方を考え、サーキュラーエコノミーのまちとしても発展していければと思います。

 
 
 

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