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脱炭素による地方創生をどう進めるか

世界的に脱炭素による新たな社会経済づくりが始まっている。新たな社会経済は、豊かさと脱炭素を両立するものでなければならず、世界中でグリーンディールなどの脱炭素による経済成長を追求する政策が取られている。日本でも、グリーン成長戦略が掲げられ、2兆円のイノベーション基金を創設し、エネルギー関連、輸送製造関連、家庭・オフィス関連の14分野で技術開発・事業化を進めることとしている。


また、脱炭素を地域レベルでも進めるべく、地域脱炭素ロードマップを策定し、2030年度までに少なくとも100か所の「脱炭素先行地域」をつくることとしている。地方自治体も脱炭素に向けた取り組みを進めており、9月30日時点で464の自治体が「ゼロカーボンシティ」を表明している。


地方で想定される脱炭素の取り組みについては、地域脱炭素ロードマップでは、重点施策として、① 屋根置きなど自家消費型の太陽光発電、② 地域共生・地域裨益型再エネの立地、③ 公共施設など業務ビル等における徹底した省エネと再エネ電気調達と更新や改修時のZEB化誘導、④ 住宅・建築物の省エネ性能等の向上、⑤ ゼロカーボン・ドライブ(再エネ電気×EV/PHEV/FCV)、⑥ 資源循環の高度化を通じた循環経済への移行、⑦ コンパクト・プラス・ネットワーク等による脱炭素型まちづくり、⑧ 食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立が挙げられている。


大別すると、1.地域特性に応じた再生可能エネルギーの設置促進、2.モビリティにおける脱炭素化、3.サーキュラーエコノミーの推進、4.コンパクトシティなどまちづくりにおける脱炭素化、5.農林水産業における脱炭素だ。


何れの形の脱炭素化を進めるにあたっても、重要なのは、地域の特性や強みを生かすこと、そして地域の課題解決との組み合わせだ。


再エネの導入を検討するにあたっては、気候や地形、土地利用の現状などを考慮し、風力、太陽光、その他の再エネのいずれに適しているか、再エネを導入するにあたっては、どのような形が良いか(例えば営農型など)、検討する必要がある。


高齢化などに対応した今後のモビリティのあり方は、多くの地域で課題となっている。この課題解決を検討するにあたって、EVのシェアリングなど、脱炭素を組み込むことができないか、検討すべきだ。同様に高齢化等に対応したコンパクトシティ可などの検討にあたっても、脱炭素化を検討すべきだ。


サーキュラーエコノミーや農林水産業における脱炭素化については、地域資源を生かすことが重要だ。地域の特産品の生産にあたっての廃棄物のアップサイクル、農産物生産のリジェネラティブ農業化、森林資源などを生かした脱炭素化などを考えるべきだ。農林水産業は、ぞれぞれの地域で特徴あるものを生産していることが多い。そうした地域の強みを生かすべきだ。


すべての自治体で、5つの脱炭素の方向性を、地域の特性や強みを生かす、地域課題解決と組み合わせるという2つの視点で考えてみるべきだ。


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