top of page
検索
takehikomizukami

地域における脱炭素・SDGsをどう進めるか?

11月21日に行われた氷見まちづくり議会に参加してきました。氷見市民が様々な課題認識を市長などにぶつけ、回答を得るものです。私からは、「脱炭素・SDGsの流れを受けた氷見としての産業振興策」について、質問しました。雇用の流動化、ICTの発達などにより地方移住・地方での活動がやりやすくなり、関心も高まっていることを踏まえ、氷見に住みたい、氷見で活動したいと考える人を増やすために、氷見の魅力を高め、伝えるための施策としては、脱炭素・SDGsの先進的な取り組みを進めてはどうか、というものです。


今回、氷見の脱炭素の取り組みオプションを示しましたが、そのために、2つの取り組み検討の視点と5つの取り組み方向性のフレームワークを活用しました。


2つの取り組み検討の視点は、「地域の特性や強みを生かす」「地域の課題解決と組み合わせる」です。その地域ならではの脱炭素・SDGsを検討するにあたっては、「地域の特性や強みを生かす」のが基本です。独自性があり、他地域と差別化でき、大きな社会・環境価値を生み出す取り組みは、地域の特性や強みからしか生まれません。一方で、地域が抱える様々な課題解決の取り組みを実践するにあたり、常に「脱炭素・SDGsと組み合わせられないか」と考えることも重要です。地域の課題解決に向けた一つの投資で、付加的な社会・環境価値を生み出せる可能性があります。


5つの取り組み方向性(脱炭素関連)は、「暮らし」に関係する1.地域特性に応じた再生可能エネルギーの導入促進、2.まちづくりにおける脱炭素化、「食」に関係する3.農林水産業における脱炭素化、「移動」に関係する4.モビリティにおける脱炭素化、そして「資源」を有効活用する5.サーキュラーエコノミーの推進です。


氷見では、海と山が近く自然資源が豊富という特性を生かした、海藻などの山の資源、森林・竹林などの山の資源を生かしたカーボンオフセット、バイオマスによる再生可能エネルギー推進、漁業資源と農業資源を必要に応じて組み合わせながら最適活用するサーキュラーエコノミーの推進、地域の特産品の生産におけるリジェネラティブ農業などが考えられます。また、高齢化・人口減少に対応したまちづくりや市民の足の整備にあたって、再エネ・EVなどを組み合わせられないか検討すべきです。


このフレームワークは、どの地域でも活用可能です。こうしたフレームワークなども活用しながら、脱炭素・SDGsに向けた大きなビジョンを掲げ、先進的な取り組みを実践し、国内外に広く伝えることが、地域に多くの人を惹きつけ、新しい地域、新しい社会を創っていくことにつながると思います。


閲覧数:26回0件のコメント

最新記事

すべて表示

社会課題解決イノベーションのヒントを豊富に示す「破壊なき市場創造」

「ブルー・オーシャン戦略」のW.チャン・キム、レネ・モボルニュ氏の新著「破壊なき市場創造の時代」は、「非ディスラプティブな創造」の考え方、事例などを紹介しています。 非ディスラプティブな創造は、技術的イノベーションなどの従来のイノベーションの概念とは一線を画した「既存の業界...

長期視点で戦略性を持ってCSVを進める日本のCSV先進企業、ユニ・チャーム。「財務と非財務の取り組みは表裏一体。社会課題への貢献が社員のモチベーションにもつながる。」

前回、「「社会的に価値があるものには、必ず市場もあるはず」という信念を持ち粘り強く取り組む。そうした「継続力」を活かしたCSVができることが日本企業の特長ではないか。」と書いて、東レの炭素繊維の事例を紹介しました。 今回は、長期視点でCSVを実践している企業として、ユニ・チ...

「社会的に価値があるものには、必ず市場もあるはず」という信念を持ち粘り強く取り組む。そうした「継続力」を活かしたCSVができることが日本企業の特長ではないか。

「三方よし」のDNAを持つ日本企業とステークホルダー資本主義やCSVは親和性が高いとの意見があります。確かに、日本企業は伝統的に社員やサプライヤー、地域社会などに配慮する企業も多く、ステークホルダー資本主義と親和性が高いと言えるかもしれません。また、「企業は社会の公器」とい...

Commenti


bottom of page