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企業は何のためにサステナビリティに取り組むのか?「企業価値を高めるため」「社会の要請に応えるため」などは本質的な答えではない。

「企業は、何のためにサステナビリティに取り組むのか?」と問われたら、あなたはどう答えるだろうか?企業価値を高めるため?あるいは毀損しないため?ステークホルダーの期待や要請に応えるため?世の中のトレンドであり、ルール化されているので仕方なく?


これらも企業がサステナビリティに取り組む理由ではあるだろう。特に「企業価値を高める」などは、社内を説得するには効果的な説明だ。(参考:「サステナビリティを戦略の柱とすべき理由」を社内に浸透させる


しかし、企業がサステナビリティに取り組む本質的理由は、「世界をサステナブルにするため」しかありえない。究極的には、「すべての人々が平和と一定の豊かさのもと潜在能力を発揮でき、地球への負荷が再生可能な範囲に収まっている世界」を実現するために、企業は存在し、活動し、サステナビリティに取り組んでいる。


サステナビリティに関するルールやスタンダードは、企業活動を「世界のサステナビリティに貢献させる」ためにつくられている。サステナビリティのルールやスタンダードを遵守することは間接的に世界のサステナビリティに貢献する。また、世界が「サステナビリティに向けて変化」する中で、その変化に戦略的に対応することは企業価値向上につながる。


しかし、企業がサステナビリティのルールやスタンダードを遵守するコンプライアンス的対応しかしない、企業価値につながりそうな情報開示や取り組みしかしないということでは、世界をサステナブルなものとするための貢献は限定的となる。企業は「世界のサステナビリティに貢献する」という明確なパーパスを持って、能動的にイノベーションを生み出し、市場を創造し、ルールメイクをしかけるべきだ。


上場企業として利益を上げることが求められている、サステナビリティに向けた取り組みをスケールするために利益が必要などの場合は、CSVなどによる戦略的対応で「サステナビリティを儲かるようにする」ためにチャレンジすべきだ。(具体的方法は「サステナビリティ-SDGs以後の最重要生存」参照)


企業は3人目の石工のように世界のパーパスに貢献することを目指して欲しい。企業には、真にそれが求められている。

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