top of page

マイクロソフトがデータセンターの負の影響に対応し、地域の電力料金を上昇させない、水使用を最小限とし使用する以上の水を補充するなどのコミットメントを発表。負の影響がもたらすリスクへの迅速な対応はサステナビリティ経営の参考となる。

takehikomizukami
1月31日
読了時間: 2分

AIが急速に普及する中、そのインフラとしてのデータセンターの建設も急速に進んでいる。しかし急速な変化は必ず負の影響ももたらす。データセンター建設に関しては、日本国内でも排熱、排気、排水、騒音、日照権などへの懸念から一部地域で反対運動が起こり、計画が頓挫している。


米国では、2025年に25件のデータセンタープロジェクトがキャンセルされており、2024年の6件から大きく増加している。反対の最も大きな要因は水使用で、反対のある地域の40%で争点となっている。次いでエネルギー消費と電気料金の上昇が反対要因となっている。


こうした動きを受けて、マイクロソフトは、AIインフラの成長は地域との信頼関係がなければ成り立たないとして、「コミュニティ・ファーストAIインフラ計画」を発表した。この計画・イニシアチブは、以下の5つのコミットメントから構成される。


1. データセンターが地域の電気料金を上昇させないよう必要なコストを支払う。

2. 水使用を最小限とし使用する以上の水を補充する。

3. 地域のための雇用を生み出す。

4. 地域の病院、学校、公園、図書館のための税収増加に貢献する。

5. 地域のAIトレーニングとNPOに資金提供しコミュニティを強化する。


マイクロソフトなどの世界の最先端で新しい価値を生み出す意識の強い企業は、その負の影響、リスクにも敏感だ。自社事業の拡大のリスクになると思えばすぐに対応する。マイクロソフトが世界中で再エネ支援やクレジット購入を積極的に行っているのも、データセンター向け電力確保、その負の影響としてのGHG排出(化石資源による発電が残るため)に対応し事業継続を担保するためだ。


自社の負の影響に対する素早い対応は、リスクを軽減し事業継続を担保するサステナビリティ経営の一つのモデルと言える。日本企業も見習うところが多いだろう。


(参考)

 
 
 

最新記事

すべて表示
CGコード改訂が示すサステナビリティ経営の新機軸

2026年に改訂されたコーポレートガバナンス・コード(CGコード)は、形式的な順守から実効性のあるガバナンスへの転換を強く打ち出しました。サステナビリティに関する規定が「株主以外のステークホルダーとの適切な協働」から「取締役会等の責務」へ移されたことは、その象徴です。サステナビリティは、もはや社会への配慮にとどまらず、取締役会が中長期的な企業価値の向上に向けて担うべき経営課題として位置付けられたの

 
 
 
「サステナビリティ2.0」の必要性-サステナビリティは、会計モデルなどの現在の5つの主要モデルを超えて、新しいビジョンを構想する必要がある。

TRELLISの記事より。 サステナビリティは転換点を迎えている。現在主流となっている5つのモデル―会計的アプローチ、ロールバック、権力政治、反企業的アプローチ、キャリア志向型―には、それぞれ重大な限界がある。「サステナビリティ2.0」では、基本原則を再確認し、インセンティブを創出し、サステナビリティを事業戦略や業務に統合すべきである。 サステナビリティの5つの主要モデル 「会計モデル」 このモデ

 
 
 
幸福感を高めるお金の使い方とCSVの機会

幸福感を得るためのお金の使い方について纏めた「Happy Money: The Science of Smarter Spending」という書籍があります。 この本では、幸福感を上げるためのお金の使い方として、①「物ではなく体験を購入しよう(Buy Experiences)」、②「特別なご褒美にしよう(Make it a Treat)」、③「心に余裕を持てるよう時間を買おう(Buy Time)」

 
 
 

コメント


Copyright(c) 2019 Takehiko Mizukami All Rights Reserved.

bottom of page