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サステナビリティをしっかり議論する政治への期待

最終更新: 2019年7月27日

参院選が公示され、選挙戦が本格的にスタートしました。各党が公約を掲げていますが、サステナビリティに関するものはほとんどありません。唯一、「再生可能エネルギーの普及」がありますが、これは気候変動対応ではなく、「脱原発」を争点としたものです。すべての政党が、サステナビリティは票にはつながらないと考えているということでしょう。


また、年金・社会保障、消費税・経済対策、外交・安全保障、憲法、教育・子育て等、各党が個別に政策を掲げていますが、要はどのような国づくりをしたいのか、というのが良く分かりません。政治の世界には、バックキャスティング思考は広まっておらず、「長期的に目指すべき国・あるべき社会」を、一旦制約条件を取り除いて描き、現状からのギャップを埋めるべく政策を考えるといったことは、ないのでしょう。そこには、政治の現実というものがあるのでしょうが、制約条件を前提とし、票につながりそうな(少なくとも政治家がそう考える)政策だけでは、社会を十分なスピード感を持って変えていくことはできないでしょう。


最近の調査によれば、20代の7割が現在の政権を支持しているとのことです。これは、基本的な経済、雇用や外交の安定性に加え、働き方改革、女性活躍など、若者の意識にフィットする政策を推進しているためでしょう。一方で、人口減少社会、気候変動の影響が広がる社会における長期的なビジョンを明確に示しているわけではありませんので、若者が将来を見据えて、現政権に国づくりを託しているというわけではないでしょう。


こうした状況では、特に支持率が低い政党は、将来を見据えた思いきった政策を打ち出しても良いのではないでしょうか。温室効果ガスの削減、再生可能エネルギーの導入、サーキュラーエコノミーの推進、または分散型社会の構築、デジタルエコノミーを活用した貨幣のみに依存しない新しい経済システムの構築などについて、分かりやすい将来像を描き、それに向けた政策を打ち出すことで、若手オピニオンリーダーのサポートが得られる可能性があります。そうなれば、若い世代を中心に、支持を集めることができるかも知れません。一定の支持が集まれば、実際の政策にも影響を及ぼすことができるはずです。未来のあるべき姿を語るような青臭い政治家・政党が増えたほうが、政治も面白くなりますし、実際の政策も良い方向に変化していくのではないかと思います。


現時点で、サステナビリティを語ることが大きな得票につながるとは思いませんが、サステナビリティの議論が全くなされないのも問題です。長期視点であるべき社会像を語り、サステナビリティについても明確なビジョンを持つ、そうした政党・政治家が登場し、議論がしっかりなされることに期待したいですね。





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