top of page

せめてセルフレジでは、紙レシートを発行しなくても良いようにして欲しい

  • takehikomizukami
  • 2024年3月31日
  • 読了時間: 3分

皆さん、紙レシートはどう扱っていますでしょうか?

私はそのままゴミ箱に捨てています。手間をかけて環境に負荷を与えるLOSE-LOSE、共有損失の創造、シェアードロスになっています。


一枚一枚のレシートは小さなものですが、大量に生産・廃棄されているため環境負荷も馬鹿になりません。日本全国で年間に消費されるレシート用紙は約5.4万トンとされ、A4サイズのコピー用紙約135億枚に相当するとのことです。


この紙レシートですが、フランスでは昨年8月に店舗などでの発行が禁止されています。紙レシート発行禁止の目的は、フランス国内で年間300億枚発行されているレシートの廃棄物と有害化学物質に対する暴露リスクの削減です。フランス政府によると、紙レシートの90%がビスフェノールAなどの内分泌かく乱物質を含んでいるとのことです。また、フランスの地元メディアによると、フランスでは年間125億枚のレシートが印刷され、そのために約2500万本の木が伐採、180億リットルの水が使われているということです。


紙レシートは、明治時代に米国のレシート発行機能付きレジスターを輸入して使い始めて以来商習慣として定着したと考えられています。長く当たり前に渡されるものとして定着しており、現在でも経費計上の証明書類や家計簿を付けるためのニーズはあるかと思います。そのためフランスのように紙レシート発行を禁止するのは難しいという意見があるのは分かります。


しかし最近は人手不足などの背景もあり、店舗でセルフレジ導入が進んでいます。セルフレジに「レシート不要」の選択肢を追加すれば、紙レシートが欲しいというニーズにも、私のように欲しくないというニーズにも応えられます。


ATMでは、一足先に「利用明細(レシート)不要」を選択できるようになっています。こちらは、紙の利用明細を捨てるのは口座情報を知られるのではないかと不安という声にも対応しているものかと思いますが、機能的には問題なく導入され環境負荷の軽減に貢献しています。セルフレジでの導入もそれほどハードルの高いものではないと思います。


本件についてセブン&アイとイオンに問い合わせたところ、セブン&アイは無回答でした。イオンからは回答がありましたが、前向きなものではありませんでした。セブン&アイやイオンもサステナビリティに積極的という広報活動を行っていますが、まだまだ本質的には根付いていないようです。


セルフレジに紙レシート廃止のオプションを付けるくらいであれば、次のバージョンの開発時に導入すれば良いのではないかと思いますが、どうでしょうか。フランスのように政府が動かなければ、企業が自発的に動くことがないとすれば少々残念ですし、サステナビリティに積極的な企業という看板には偽りありという印象です。

 
 
 

最新記事

すべて表示
「CSOが影響力を高めるための4つの方法」:予算や権威の限られるChief Sustainability Officerは、どのように影響力を高められるか?4つの方法を示します。

サステナビリティ部門の予算は、通常、マーケティングや研究開発(R&D)部門の予算のほんの一部に過ぎない。どうすれば目標を達成できるだろうか?TRELLISの記事を紹介します。 主なポイント: ・サステナビリティ担当者のうち、企業戦略に大きな影響力を持っていると回答したのは約4分の1にとどまる。 ・大きな変革は、権限と同じくらい影響力によってもたらされるものであり、当初は権限が限られているCSO(サ

 
 
 
無形資産/非財務資本を評価し融資する制度がスタート。新しい制度が広く活用され、サステナビリティ経営を促進することに期待

先般、「企業価値担保権」制度が始まりました。事業の将来性や技術力といった目に見えない価値を担保に、銀行などの金融機関が企業に融資する制度です。事業の将来性や技術力といった目に見えない価値を担保に、銀行などの金融機関が企業に融資する制度です。 銀行が企業に融資する場合、土地や建物などの有形資産を担保として設定するのが主流ですが、今後は知的財産、ブランド、顧客基盤などの無形資産を含む事業全体を担保にす

 
 
 
レアアースリスクがサーキュラーエコノミーを加速し、イラン戦争がカーボンニュートラルを加速する。地政学とサステナビリティが絡み合う時代には、サステナビリティ経営にもより高度なインテリジェンスが求められる。

サステナビリティ経営においては、“フォーカシング・イベント(Focusing Event)”への感度の高さが重要だ。 フォーカシング・イベントとは、マスコミや市民、政策担当者が急速に社会課題に注目し、対策を進めるきっかけとなる出来事のことで、日米の政権交代なども含む。 サステナビリティを促進することにつながるこれまでのフォーカシング・イベントとしては、以下のようなものがあった。 2018年、鼻にス

 
 
 

コメント


Copyright(c) 2019 Takehiko Mizukami All Rights Reserved.

bottom of page